Azure Portal(Azureポータル)ガイド:ダッシュボード活用でビジネス価値最大化!
はじめに:Azure Portalとは何か【Azure Portalの基本理解】
Azure Portalは、Microsoft Azure上のクラウドリソースをブラウザ経由で一元管理できる統合コンソールです。コードレスで操作可能なGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を備え、コスト管理、リソース配置、アクセス制御など、複雑なクラウド環境を効率的に運用します。これにより、企業は導入後すぐにビジネス価値を最大化し、運用効率と生産性を向上できます。

AI導入.comを提供する株式会社FirstShift 代表取締役。トロント大学コンピューターサイエンス学科卒業。株式会社ANIFTYを創業後、世界初のブロックチェーンサービスを開発し、東証プライム上場企業に売却。その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにコンサルタントとして入社。マッキンゼー日本オフィス初の生成AIプロジェクトに従事後、株式会社FirstShiftを創業。
この記事のポイント
- 初心者でも扱いやすい操作性で迅速にクラウドリソースを構築
- ダッシュボードのカスタマイズによる情報の可視化・共有が容易
- コスト管理機能の充実で無駄な支出を削減
- **RBAC(ロールベースのアクセス制御)**によりセキュアかつ柔軟な運用
- モバイルアプリからのリソース監視・操作が可能で場所を選ばない働き方を実現
1. Azure Portalとは?
Azure Portal(アジュール ポータル)は、Microsoftが提供するクラウドサービス「Microsoft Azure」上のあらゆるリソースをWebブラウザから一元管理できる統合コンソールです。コマンドラインツール(Azure CLI/PowerShell)と対比して、GUIで直感的にリソースを操作できるよう設計されているため、クラウド初心者から大規模運用中の組織まで幅広く活用されています。
1-1. Azure Portalが注目される理由
- すべてのAzureリソースを一元的に操作: 仮想マシン、ストレージ、ネットワーク、データベースなどを同じ画面で管理できるため、視認性・効率が高い。
- 直感的なUI/UX: コード不要で設定でき、操作ミスを減らしつつスキル習得コストを下げられる。
- 継続的な機能アップデート: マイクロソフト公式が定期的に改善を行い、新サービスやUIの改良を素早く反映。
2. Azure Portalのメリット・特徴
2-1. リソースの一元管理
Azure内の仮想マシン(VM)、コンテナー、Webアプリ、データベース、ネットワークなど、多種多様なサービスを1つの画面(ポータル)で一括管理できます。以下のような操作がGUIで完結するため、IT運用の効率性が大幅に向上します。
- VMの起動・停止・再起動・スケール変更
- ストレージアカウントの作成・権限管理・データアップロード
- ネットワークセキュリティグループ(NSG)のアクセスルール設定
- Azure Resource Managerによるテンプレートデプロイ状況の可視化
2-2. 直感的なGUI操作
**ブレード(Blade)**と呼ばれる独特のUIで、メニューからサービスを選択するとパネルが横にスライドしながら詳細設定を行えます。設定画面を複数階層進んでも、ブレードを閉じれば素早く前の画面に戻れるため、操作がシンプルです。
2-3. ダッシュボードのカスタマイズ
ポータルのホーム画面やダッシュボードは自由にタイルを配置してカスタマイズ可能です。重要なVMのCPU使用率グラフ、データベースの応答時間、ストレージ容量、コスト概算など、運用担当者や経営層が欲しい情報を“ピン留め”でき、即座に状態を把握できます。
2-4. Azureエコシステムとの密接な統合
- Azure Active Directory (Azure AD): シングルサインオンや多要素認証を活用して高度なセキュリティを実現。
- Azure Advisor: ベストプラクティスに基づいたリソース最適化・コスト削減・セキュリティ強化の推奨事項を提示。
- Cloud Shellとの統合: ポータル上でBashまたはPowerShellが起動でき、CLI操作とGUI操作をシームレスに切り替えられる。
Azure ADに関する詳しい記事はこちら
3. Azure Portalの主要機能と使い方
機能 | 説明 | メリット |
---|---|---|
グローバル検索 | 上部検索バーでリソース・サービス名、ドキュメントを一括検索 | 目的の画面へ即アクセス可能 |
リソース管理 | リソースの新規作成・設定変更・監視・削除をGUIで実行 | ライフサイクル管理を効率化 |
ダッシュボード | タイルの追加・サイズ変更・ピン留めで自由にレイアウトを構築 | 重要指標をひと目で把握 |
Quickstart Center | ポータル内で初心者向けに手順をガイド | Azure立ち上げのハードルを大幅低減 |
通知・アラート | リソースのデプロイ状況や障害情報を画面右上からリアルタイム確認 | 異常を迅速に把握し対応が容易 |
3-1. 仮想マシン管理の例
[例] Azure Portal上の「仮想マシン」ブレードから新規VMを作成。OSイメージやサイズ、リージョンを選択し数回のクリックでデプロイ可能です。CPUやメモリ使用率などのメトリクスを可視化し、必要に応じてスケールアップ/ダウンも簡単に行えます。
3-2. ストレージ管理の例
[例] 「ストレージ アカウント」から新規ストレージを作り、Blobコンテナーやファイル共有をGUIで操作。アクセスキーや接続文字列の確認、SASトークンの発行など、セキュアな権限管理も画面上で簡単に設定できます。
3-3. ネットワーク設定の例
[例] 「仮想ネットワーク(VNet)」を作成しサブネットを定義、さらにネットワークセキュリティグループ(NSG)でポート許可・拒否ルールを追加。専門知識がなくともフォーム入力で複雑なネットワーク構成を視覚的に扱えます。
4. コスト管理と料金体系
4-1. Azureの料金体系
- 従量課金制 (Pay-As-You-Go): 使った分だけ課金され、起動中のリソースに対してのみ料金が発生。
- 無料利用枠: 新規登録時のクレジット(日本では2万円相当)や12か月間の無料サービス枠が用意されており、小規模検証から始めやすい。
- 予約インスタンス / Savings Plan: 1〜3年の長期利用を見込む場合、オンデマンド料金より大幅に割引されるプランを利用可能。
4-2. Azure Portalの「コスト管理 + 課金」機能
- コスト可視化: 現在の利用料金や月末見込み額をグラフで確認でき、リソースごとの内訳も詳細に分析可能。
- 予算設定とアラート: 予算額に近づいたタイミングで通知し、オーバーランを防ぐ。
- コスト最適化提案: Azure Advisorと連携し、利用率の低いVMや不要なIPリソースなど削減対象を提示。
4-3. コスト削減のベストプラクティス
- リソースサイズの最適化: VMやDBプランを適切なサイズに保ち、必要以上のリソースを使わない。
- 非稼働時のシャットダウン: 開発用環境など業務時間外に不要なリソースは自動停止しコスト削減。
- タグ付け: リソースにプロジェクトや部門タグを付与し、コスト管理画面で集計してムダを見える化。
5. セキュリティとアクセス管理
5-1. Azure ADとの統合・RBAC
Azure Portalへのログインやリソース操作の認証・認可は**Azure Active Directory(Azure AD)**によって制御されます。**ロールベースのアクセス制御(RBAC)**を用いてユーザーまたはグループ単位に「閲覧者」「共同作成者」「所有者」などのロールを割り当てることで、最小限の権限のみを付与できます。
例:開発チームには開発用リソースグループの共同作成者権限を与える一方、他の部署のリソースには閲覧権限のみ付与するなど柔軟に管理。
5-2. MFAや条件付きアクセス
Azure ADでは多要素認証(MFA)を有効化でき、スマホアプリや電話承認などパスワード以外の追加認証手段で不正ログインを防御。さらに条件付きアクセスで特定のIP範囲や端末からのみアクセス許可といったポリシーを細かく設定できます。
5-3. セキュリティ監視とログ活用
- 監査ログ (アクティビティログ): 誰がいつどのリソースにどんな操作を実施したかを記録。ポータル上で確認し、Azure MonitorやMicrosoft Sentinelと連携すれば異常検知・アラート発砲が可能。
- Microsoft Defender for Cloud(旧Azure Security Center): リソース全体のセキュリティ状況をスコアで表示し、暗号化設定不足などのリスクを自動で指摘・ガイド。
6. 最新のアップデートや改善点
- ホーム画面のリニューアル
サインイン直後のホーム画面がユーザーの利用履歴や推奨ドキュメントを中心に配置され、素早く目的のリソースに移動しやすい設計に。 - グローバル検索の高速化
大量のリソースを扱う環境でも、部分一致やキーワードから目的のサービスを即時検索できる。 - 学習コンテンツとの連携強化
ブレード内からMicrosoft Learnや公式ドキュメントへリンクし、トラブルシューティングや新機能学習が容易。 - パフォーマンスとアクセシビリティ向上
ページ読み込みやブレード表示の高速化、キーボード操作・スクリーンリーダー対応の改善など、誰でも使いやすいUIを目指し継続的に改良されている。
7. 他クラウドとの比較(AWSやGCPなど)
7-1. AWSマネジメントコンソール
- 特徴: サービス数が非常に豊富。リージョンごとに画面を切り替えながらリソース管理。
- 比較: Azureでは複数リージョンのリソースを一覧しやすく、Windowsやオンプレ連携がしやすい傾向。一方AWSの方が成熟度・情報量に優れる部分も。
7-2. Google Cloud コンソール
- 特徴: Googleらしいシンプル&洗練されたUIで操作がわかりやすい。
- 比較: Azureより提供サービスは少なめだが、ビッグデータ解析や機械学習関連では高い評価。ハイブリッド・エンタープライズ向け機能はAzureに一日の長あり。
7-3. ハイブリッドクラウド対応
- Azure Arc/Stack: オンプレや他クラウドのリソースさえAzure Portalで管理可能にする仕組み。
- 競合サービス: AWS OutpostsやGCP Anthosなどがあるが、Azureは早期からハイブリッド戦略を強化しており、ポータルの統合管理機能が先行している。
8. 導入事例と活用方法
8-1. 代表的な導入事例
- 製造業/建設業: IoTセンサーからのビッグデータをAzure上で収集・解析し、リスク管理や予測保守を実施。Portalからダッシュボードを表示し、リアルタイムで異常を把握。
- 小売業: 基幹システムをAzureへ移行し、セール時期のトラフィック増加にも自動スケールで安定稼働。可視化された運用で障害が発生しても迅速に対応可能。
- 金融業: 災害対策(BCP)のため複数リージョンへ分散配置し、平常時には必要最小限のリソースのみ稼働してコスト約20%削減。緊急時はPortalからフェールオーバー制御しダウンタイムを最小化。
- 教育・サービス業: オンライン研修サービスをAzure上で提供し、Azure ADを使ったユーザー認証で安全性を担保。ユーザー数増減に応じてリソースを動的に最適化し、利用者の快適度を維持。
8-2. Azure Portalを活用した運用のポイント
- クラウドガバナンスの確立
- リソース作成時にAzure Policyで標準ルールを適用し、命名規則・暗号化必須などの統制を徹底。
- RBACでユーザーごとに最小限の権限付与、監査ログで変更履歴をトレース。
- 可視化と共有
- ダッシュボードを役職や目的別に用意し、経営層や運用チームが必要な情報をひと目で把握。
- 定期的なレポートや社内Wikiなどにスクリーンショットを共有して、クラウド利用の透明性を高める。
- 定期的なレビューと最適化
- Azure AdvisorやSecurity Centerで推奨事項を随時チェックし、コスト最適化・セキュリティ強化を継続。
- 月次でコスト分析し、将来の需要に応じて予約インスタンスやSavings Planを追加検討。
- クラウド人材育成
- PortalのUIは習得ハードルが低いため、社内トレーニングでハンズオンを実施しスキル標準化。
- Microsoft Learnなどの公式学習リソースと連携しながら実機で操作することで、実践力を身につけやすい。
9. Azure Portal導入のステップ
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Microsoftアカウントの取得
- 個人用または組織用にAzureアカウントを作成し、試用クレジットを活用してスタート。
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サブスクリプションとリソースグループの設定
- 部門・プロジェクト単位でリソースグループを整理し、可視化しやすい命名規則とタグ付けを導入。
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初期リソースのデプロイ
- VMやストレージ、ネットワークを必要に応じて作成し、簡易なPoC環境やテスト環境からクラウド運用を体験。
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アクセス権限の設定 (RBAC)
- 管理者、開発者、閲覧者などのロールを割り当て、誤操作リスクを軽減。
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ダッシュボード・アラートの構築
- 使用頻度が高いリソースや監視したいメトリクスをピン留めし、リアルタイムで運用状況を把握。
- しきい値に応じてメール・SMS・Teamsなどで通知するアラート設定を活用し、障害対応を迅速化。
-
継続的な運用改善
- コスト管理やAdvisor提案を参考に、リソース構成を随時最適化して無駄を削減し、セキュリティ強化を続ける。
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10. まとめ ~ Azure Portalでビジネス価値を高める ~
Azure Portalは直感的なUIと強力な管理機能を兼ね備え、Azure上でのリソース運用・コスト管理・セキュリティ対策を総合的に支えます。カスタマイズ可能なダッシュボードやAzure AD連携による厳格なアクセス制御、コスト最適化ツールをフル活用すれば、IT運用の効率性と生産性を一気に高められるでしょう。
さらに、Azure上で提供されるAzure OpenAIなどの先進AIサービスも同じPortalから簡単に導入可能です。PoC段階の小規模実験から大規模プロダクション運用まで、柔軟な拡張性とセキュアなアクセス制御を組み合わせることで、企業のDX推進やイノベーション創出を強力に後押しします。
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