次世代ChatGPT「GPT-5」最新情報まとめ

OpenAIが手掛ける次世代言語モデル「GPT-5」が、いよいよ数か月以内にリリースされる見通しです。CEOのサム・アルトマン氏が2025年2月12日に明言したことで、AI界隈は早くも大きな注目を集めています。GPT-4から約2年を経て登場するGPT-5は、音声・画像・検索機能を統合した“マルチモーダル”対応や圧倒的な推論能力の飛躍など、多岐にわたるアップグレードが期待されているのが最大の特徴です。

GPT-4.5(通称「Orion」)のリリースを数週間後に控えた状況で明らかになったOpenAIの新ロードマップによると、チェーン・オブ・ソート(Chain-of-Thought)推論を搭載するGPT-5こそが、これまで複雑化してきた製品ラインを一元化し、ユーザに“魔法のような統合知能”を届ける決定打になり得るとされています。本記事では、GPT-5のリリース時期や性能の向上ポイント、新機能、料金プランなど最新情報を分かりやすくまとめました。GPT-4からどのように進化するのか、企業や開発者向けの展開情報はどうなるのか──気になるポイントを徹底解説していきます。

仲 思成
著者: 仲 思成

AI導入.comを提供する株式会社FirstShift 代表取締役。トロント大学コンピューターサイエンス学科卒業。株式会社ANIFTYを創業後、世界初のブロックチェーンサービスを開発し、東証プライム上場企業に売却。その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにコンサルタントとして入社。マッキンゼー日本オフィス初の生成AIプロジェクトに従事後、株式会社FirstShiftを創業。

1. GPT-5とは?—リリース時期や背景

OPENAI ROADMAP UPDATE FOR GPT-4.5 and GPT-5:
We want to do a better job of sharing our intended roadmap, and a much better job simplifying our product offerings.
We want AI to “just work” for you; we realize how complicated our model and product offerings have gotten.
We hate…

— Sam Altman (@sama) February 12, 2025

OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏は、2025年2月12日に「GPT-5を今後数か月以内にリリースする」計画を明らかにしました。
GPT-4が公開されたのは2023年3月。その約2年後のリリースとなるGPT-5は、数週間以内に投入予定の中間モデル「GPT-4.5(社内コードネーム:Orion)」の後継として位置付けられています。
GPT-4.5はチェーン・オブ・ソート(Chain-of-Thought)を持たない最後のモデルとされ、GPT-5ではこれをネイティブに統合。OpenAIのロードマップによれば、複雑化した製品ラインを整理しつつ、**「魔法のような統合知能」**を提供することが大きな狙いです。


2. GPT-5の性能向上ポイント

大幅な推論能力の向上

  • アルトマン氏はGPT-4を振り返り「イマイチ(kind of sucks)だ」と語り、GPT-5への期待として「GPT-3からGPT-4への進歩と同等に全方面で良くなる(better across the board)」と示唆しています。
  • GPT-5は**チェーン・オブ・ソート(逐次思考)**をモデル内部に組み込み、複雑な課題を自律的に段階的思考で解決できるようになると見られています。

テスト時コンピュート(test-time compute)

  • 必要に応じて処理時間・計算資源を増強し、応答の質を動的に向上できる技術を導入。これにより高難度のタスクでも精度を大きく高められると期待されています。
  • GPT-5に統合予定の「o3」と呼ばれる推論特化モデルは、難解な数学ベンチマーク(Frontier Math)で**25.2%**というスコアを達成。これは従来の2%未満から大幅に飛躍しており、GPT-5全体の論理推論能力が強化される要因の一つとなっています。

3. 新機能:音声・画像・検索を統合

GPT-5では、テキストにとどまらないマルチモーダル対応が計画されています。アルトマン氏は**「音声(Voice)、キャンバス(Canvas)、検索(Search)、Deep Researchなどあらゆるツールを統合したシステム」**を目指すと述べています。

  1. 音声インタラクション
    • 入力・出力とも音声に標準対応。ChatGPTではユーザが話しかけ、AIの応答を音声で得られる「Voiceモード」が強化され、現在Plus/Proプランではさらに高度な音声機能も利用可能。
  2. キャンバス(Canvas)
    • 画像生成や編集、スケッチボード機能などを想定。OpenAI DevDayで画像解析やお絵描き機能のデモもあったと報じられており、ビジュアルコンテンツの作成・編集が一段と容易になる可能性があります。
  3. インターネット検索
    • GPT-4まではブラウジングやプラグインによるオプション対応でしたが、GPT-5では標準でウェブ検索がシームレスに統合される予定)。リアルタイム情報へのアクセスが可能になり、回答の正確性と最新性が向上します。
  4. Deep Research
    • インターネット上の多数の情報源を集約し、長文レポートなどを自動生成する高度情報収集機能。ChatGPT無料ユーザは月2回、Plusユーザは月10回まで利用できるとの計画が報じられています。

さらにOpenAIのビデオ生成モデル**「Sora」**と連携し、画像・映像生成にも対応。テキスト、画像、動画をまたいだ自然な対話や創造的アウトプットの実現が期待されます。


4. トレーニングデータの規模と内容

  • GPT-4でも数兆単語規模のテキストで学習したと推測されていますが、GPT-5はそれを大きく上回るデータセットで訓練されている可能性が高いです。
  • OpenAIが新たに取得した独自のプロプライエタリデータを活用するほか、テスト時コンピュート型の推論特化モデル(o1シリーズ)を使って学習データを補完する試みも報告されています。
  • 学習コストは数億ドル規模、訓練期間も数か月以上と推定。モデルの知識カットオフも引き上げられ、また前述の検索機能との統合により、GPT-5はリアルタイム情報を参照できる設計が見込まれます。

5. 利用料金とプラン:ChatGPT・API

ChatGPT向け

  • 無料版: GPT-5は無料ユーザーにも提供予定。ただし「標準的な知能レベル」での利用に制限があり、過度な負荷や不適切利用に対して「悪用しきい値(abuse threshold)」が設定される見通しです。
  • ChatGPT Plus(月額20ドル): より高い知能レベルでGPT-5を利用可能。GPT-4に続いて優先アクセスが得られ、音声などの追加機能も強化されるとされています。
  • ChatGPT Pro(月額200ドル): 新設の上位プランで最も高度な推論モードが利用可能。大量トークン処理やより長時間の思考プロセスが追加される可能性が高いです。

API提供

  • 開発者向けにはAPI経由でもGPT-5が提供予定。料金はGPT-4よりも高めのトークン課金制が予想されます。
  • 現行の推論特化版「o1-preview」は入力100万トークン当たり15ドル、出力100万トークン当たり60ドルという価格設定で、GPT-4の2倍程度です。GPT-5もこれに近い、もしくはそれ以上になる可能性があります。
  • ただし、OpenAIは開発者向けに無料枠や小規模モデルとの組み合わせを検討しており、さまざまなニーズに応える柔軟なプランが整備される見通しです。

6. GPT-4からの進化:5つの大きな違い

  1. 性能向上の幅
    • GPT-5はGPT-4に比べ、「GPT-4とGPT-3の差に匹敵する」飛躍的な性能向上があると期待されます。
  2. ネイティブなチェーン・オブ・ソート
    • GPT-4ではプロンプトエンジニアリングを駆使して逐次思考を促す必要がありましたが、GPT-5は推論アプローチそのものに組み込み、数式や複雑なロジックの精度が大幅に向上します。
  3. ツール統合とマルチモーダル対応
    • GPT-5は音声・画像・検索機能を標準搭載。GPT-4でオプションだったウェブブラウジングやプラグインを必要とせず、一つのモデルで多様な入出力を扱えます。
  4. コンテキスト長と記憶力
    • GPT-4は8k〜32kトークン(最大128k)に対応しましたが、GPT-5ではさらに拡大の見込み。より長い対話履歴や膨大な文書を一括で処理しつつ高精度な応答を維持できます。
  5. 無料利用の可能性
    • GPT-4は最初、ChatGPT Plus限定でしたが、GPT-5は無料ユーザにも開放される計画。とはいえ有料版との機能格差は存在し、「知能レベル」の段階的利用が実施されます。

7. 既知の制限や課題

AGIには未到達

  • GPT-5に対してAGI(汎用人工知能)レベルを期待する声もありますが、OpenAIはこれを否定。アルトマン氏は「GPT-5がAGIだとは考えていない」と慎重な姿勢を示しています。

誤情報・幻覚(Hallucination)

  • 大規模モデルは流暢だが正確性に欠ける場合があるため、「幻覚」現象への対策が重要。流暢な誤情報が広まるリスクがあり、バイアスや差別的表現の混入も懸念されます。
  • OpenAIは外部専門家のレッドチーミングなど安全性検証を強化しているものの、完全にリスクを排除するのは困難です。

悪用と規制

  • GPT-5ほど強力なAIが普及すると、フィッシングメールやディープフェイクなどの悪用リスクも拡大。OpenAIは**乱用監視(abuse thresholds)**を導入し、規約違反には使用制限を設ける方針です。
  • アルトマン氏は政府のAI規制や業界内ガイドラインの整備を支持しており、安全かつ責任ある展開を目指しています。

社会・経済への影響

  • 高度なAIの普及による雇用への影響や、教育・労働市場へのインパクトは無視できません。OpenAIは倫理委員会の設置などを通じ、AI活用がもたらすリスクと利益の両面を議論しています。

8. 企業や開発者向けの展開情報

  • ChatGPT EnterpriseやTeamプランを通じて、企業向けにGPT-5が優先的に展開される見込み。専用サポートや拡張されたコンテキスト、セキュリティ設定などが提供されると予想されます。
  • 開発者向けには段階的にAPIが開放され、ウェイトリストなどを経たのちに広く利用可能になる見通し。Azure OpenAI Serviceなどのマイクロソフトとのパートナーシップも注目され、企業がクラウド環境でGPT-5をスケーラブルに利用できるようになります。
  • サードパーティとのコラボでプラグインやAIサービスのエコシステムが拡大。高度なAIアシスタントやクリエイティブツール、専門特化ソリューションなど、多様な新サービスの登場が期待されます。

9. まとめ

GPT-5はGPT-4の公開から約2年後の**「今後数か月以内」**にリリースされる次世代AIモデルであり、推論能力やマルチモーダル対応が大幅に強化される見通しです。無料ユーザでも利用できる予定ですが、有料プランの方が高性能な推論モードや追加機能にアクセスできるなど、ユーザ層の使い分けも明確になります。
同時に、誤情報や悪用リスクといった課題も顕在化しており、OpenAIは外部監査やガイドライン整備を通じた安全策を強調しています。企業や開発者向けにはAPIを通じて強力なカスタマイズ環境や大規模システムへの統合もサポートされる見込みで、GPT-5は業界全体のAI活用をさらに加速させる存在となるでしょう。
リリース時期が近づくにつれ、追加的な仕様や料金、各種パートナーシップの詳細が明らかになるはずです。今後もOpenAI公式発表や主要メディアの報道を注視し、最新の動向をチェックしていきましょう。

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