【最新情報】イーロン・マスクのxAIが手掛ける新世代チャットボット「Grok 3」とは?

イーロン・マスク率いるAI企業xAIは、次世代チャットボット「Grok 3」をリリース間近としています。Musk自身が「地球上で最も賢いAI」になると公言しており、ChatGPTをはじめとする既存モデルを凌駕する性能だと強調していることで、業界内外から大きな注目を集めています。
本記事では、Grok 3に関する最新の公式発表やリーク情報、技術的進化、リリース時期、競合他社との比較など、現時点でわかっている情報を整理しました。

仲 思成
著者: 仲 思成

AI導入.comを提供する株式会社FirstShift 代表取締役。トロント大学コンピューターサイエンス学科卒業。株式会社ANIFTYを創業後、世界初のブロックチェーンサービスを開発し、東証プライム上場企業に売却。その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにコンサルタントとして入社。マッキンゼー日本オフィス初の生成AIプロジェクトに従事後、株式会社FirstShiftを創業。

1. 速報:Grok 3 ついに正式発表へ

Grok 3がついに公式発表されました。ここでは新しく発表されたGrok 3の性能や新しい機能についてご紹介いたします。

  • Elon Muskの言葉

    「Grok 3 release with live demo on Monday night at 8pm PT. Smartest AI on Earth.」

    -Grok 3 は月曜日の夜 8 時 (太平洋標準時) にライブ デモとともにリリースされます。 地球上で最も賢い AI。

Grok 3 release with live demo on Monday night at 8pm PT.
Smartest AI on Earth.

— Elon Musk (@elonmusk) February 16, 2025

  • 発表日時

    • 2025年2月17日(月)20時(PT)
    • 日本時間:2月18日(火)午後1時
  • ライブデモ

    • 新機能のお披露目・実際のチャットセッションが予定されている
    • 会場およびオンライン配信で実施見込み

マスク氏いわく、Grok 3は「ときどき恐ろしく賢いと感じるほどの推論能力を有する」とのことで、既存のどのAIよりも優れていることを強調しています。

【公式発表まとめ】

1. 宇宙を理解することがXAIとGrokの最終目的

  • 根源的な問いを解明
    XAIが目指すのは、宇宙の本質を理解すること。そのために「この世界で何が起きているのか?」「なぜエイリアンはいないのか?」「人生の意味とは?」「宇宙はどのように終わり、どのように始まったのか?」など、あらゆる根源的な問いに挑むと強調しています。
  • 政治的正しさより真実追求が重要
    「政治的に正しいか」よりも**「真実を最大限に追い求める」**姿勢こそが、宇宙の本質を理解する上で不可欠だとXAIは考えています。もし真実追求を怠れば、誤りや妄想に囚われてしまい、本来の目的から外れてしまう危険性があるといいます。
  • Grok 3の飛躍的成長
    こうした壮大な目標を支えるため、Grok 3はわずかな期間でGrok 2を大きく上回る性能を実現したと自信を持って報告。XAIの優秀なチーム力が飛躍を支えた要因だとされ、さらにトップクラスの人材を歓迎する姿勢も示されています。

2. “Grok”という名前の由来

  • ロバート・A・ハインライン『異星の客』からの引用
    「Grok」は原作で“完全に深く理解する”という意味。これをAIのコンセプトに採り入れることで、単なる検索や応答に留まらず、あらゆる内容を深く理解し、共感(empathy)にも対応したAIを目指しています。

3. 飛躍的成長を遂げたGrok 3の性能

  • 大規模クラスタでの学習
    10万枚超のGPUをフルに活用した**「Colossus」データセンターで、桁違いの計算リソースを投下。わずか122日で世界最大級の環境を構築し、その後さらに倍増(追加10万枚を92日で拡張)**したと報告されています。

  • ベンチマークと推論力

    AIMEなど難関試験を含む数学・科学・コーディング分野で、他モデルを上回る性能を実証。Grok 3 Miniなど小型モデルも登場し、総合ELOスコアで突出するなど、ブラインドテストでも好成績を収めました。

  • 24時間単位での自己改善
    Grok 3はリリース後も継続的に学習やフィードバックを取り込み、わずか1日刻みで進化していくのが大きな特徴。Chain-of-ThoughtやReflectionといった機能によって、推論段階での“自省”や再考を行い、さらに高度化していくといいます。


4. デモ事例:物理学シミュレーションとゲーム作成

  • 地球↔火星 軌道計算のコード生成

    Grokに「地球から火星、また火星から地球へ戻る軌道を3Dアニメーション化せよ」と指示 → その場で正確なPythonコードを生成して描画。
    社内テストでは実際に動かし、火星探査ミッションにも応用できる可能性を示唆。

  • テトリス+Bejeweledの融合ゲーム

    既存ゲームの単なる模倣ではなく、Grokが独自に発想を組み合わせて新作ゲームを開発。複数パターンのコードを試すことで、想定外の面白い結果が得られることも多いとのこと。


5. 次世代検索「Deep Search」の発表

  • 複数サイトを並行クロール & クロスチェック
    従来の検索エンジンを超え、ユーザーの意図に合わせて関連情報を同時に読み込み、内容の整合性をとったうえで回答を提示。研究やビジネス現場でも有用性が高いと期待されています。
  • API経由の企業利用も視野に
    Deep Searchを企業システムに組み込むことで、社内文書の自動解析やビジネス情報の高速検索にも応用が見込まれています。

6. リリース時期とアクセス方法

  • X(旧Twitter)のPremium Plus先行公開
    公式発表後、プレミアムユーザー向けにGrok 3とDeep Searchへの優先アクセスを開始。さらに「Super Grok」という最先端機能をいち早く試せるサブスクリプションプランも用意。

  • 専用アプリとウェブ版
    iOSアプリ「Grok」や、ウェブサイトgrok.comを通じて利用可能(Android版も数週間以内に公開見込み)。
    ウェブ版は更新が早いので、最先端機能を常に試したいユーザーにおすすめとのこと。

  • ボイスインタラクション機能も近日登場

    シンプルなTTSではなく、モデルが直接音声を生成して応答する方式をテスト中。1週間程度でベータ版をリリース予定といわれています。


7. Q&A:

  • API公開時期
    数週間以内にGrok 3向けAPIを公開予定。Deep Searchや推論モードもAPIから利用可能に。
  • オープンソース化の方針
    安定稼働した世代のモデルは順次オープンソース化される見込み。Grok 3が十分成熟すれば、Grok 2のソース開放を検討。
  • DMや個別設定への対応
    X(旧Twitter)のDMとの連携やパーソナライズ機能も順次実装予定。
  • 開発最大の困難点
    「122日で世界最大級のクラスタを建設したこと」との回答。電力・冷却・BIOS調整など技術的ハードルが数多くあったが、短期間で乗り越えたとマスク氏は語っています。

8. XAIとGrokの未来:宇宙の謎に迫る

  • 巨額リソース投下の理由
    XAIは「宇宙を理解する」壮大なビジョンを掲げ、真実追求のために巨額のGPUと才能ある人材を集めています。将来的にはさらに大規模クラスタ(1.2GW級)への拡張も検討しているとのこと。
  • 人類のパートナーか、それ以上か
    数年後にはGrokが火星探査や人間の深宇宙進出をサポートする可能性も指摘され、各所で議論を呼んでいます。

2. 開発タイムラインと主な動き

以下の表は、Grokシリーズの開発とリリースに関する主要な出来事をまとめたものです。

時期 出来事
2024年初頭 xAIが「Grok 2」リリース。政治的バイアスなどいくつかの問題が指摘される
2024年後半 当初はGrok 3を年内公開予定だったが、開発遅延により計画がずれ込む
2025年1月初旬 Grok 3の前訓練(プリトレーニング)が完了。一部で誤公開騒動も
2025年2月15日 マスク氏が「1〜2週間以内にGrok 3を正式発表」とアナウンス
2025年2月17日 正式発表・ライブデモ実施
2025年2月下旬以降 順次一般公開、X(旧Twitter)有料会員向け優先提供後、無料利用開放か(推定)

3. なぜ注目?Grok 3の主要ポイント

Grok 3は、前世代Grok 2の弱点を克服しつつ、以下の点で大きく進化すると報じられています。

主な進化ポイント 内容
大規模訓練 ・10万基のNVIDIA H100 GPUを備えた「Colossus」スーパーコンピュータで学習・試算で約2億GPU時間投入(競合モデルDeepSeek-V3の270万時間を大幅に上回る)
合成データ + 自己訂正 ・インターネット上の生データだけでなく合成データを積極採用・モデル自身が誤情報を検証・削除する「self-correcting機能」を実装
高度な推論力 ・Chain-of-Thought、Reflection(内省)など論理思考強化に注力・マスク氏「ときどき怖いくらい賢い」とコメント
マルチモーダル性能強化 ・前世代から統合していた画像生成モデル「Aurora」をさらに強化・テキスト+画像両方の高度な解析・生成が可能
リアルタイム性 ・マスク氏がオーナーのSNS「X」との直接連携で、最新情報・トレンドを即時収集・速報性が求められるトピックで強みを発揮
検閲無しモード(Unhinged Mode) ・ユーザーが切り替え可能な「過激発言モード」・通常フィルタされるジョークや不快表現も回答してしまうため、倫理面の議論は必至

【公式発表で確定した / 補足された特徴】

  • 推論強化の具体策
    マスク氏が「数学・コーディング課題を解かせることで“自分の考えをチェックし修正する”能力を磨いている」と説明。
    AIME などの難関試験問題を活用し、推論モデルの完成度を高めていることを初めて公式に言及。
  • ツール連携「Deep Search」の存在
    AIモデルがウェブ検索を並行して行い、複数サイトの内容をクロスチェックして回答する機能を公式に発表。
    従来の検索エンジンを超える「次世代検索体験」としてデモ映像も公開。
  • ボイスアシスタント実装も確定
    数日~1週間程度でテスト版を公開予定。TTS ではなくモデルが直接音声生成する技術が導入されると判明。

4. リーク情報:バイアス対策や誤公開騒動

  • 政治的バイアス問題への対応
    • Grok 2では政治的に偏った応答が批判された。
    • Grok 3では特定の政治人物(例:トランプ元大統領など)についても、よりバランスの取れた回答を返すようシステムプロンプトを改善。
    • 「Unhinged Mode」であえてフィルタを外せる仕組みも提供されるが、デフォルトでは極端に偏らない調整が行われる見通し。
  • 一時的な誤公開
    • xAIが開発テスト段階で一部機能を誤って公開し、内部情報が流出との報道。
    • これにより、新機能の存在が事前にリークされたが、xAI側は正式コメントを出さず沈黙を貫いた。

【今回の発表で補足された点】

  • 政治バイアス修正の具体例
    • 新たに「複数の視点を同時に提示する」システムプロンプト設計を導入。
    • 過去の学習データへのバイアス除去措置も進めていると開発チームが説明。
  • 誤公開騒動については未コメント
    • 公式発表の場で明言はありませんでした。

5. 巨額調達の裏で狙う「次世代AI」の頂点

ここではxAIの資金に関する情報や競合他社のとの比較をまとめます。

5-1. xAIの資金面

  • 追加100億ドル調達計画
    • リーク段階で報じられていた100億ドルの追加調達計画が、今回の発表でも「交渉中」として改めて言及され、信憑性が高まりました。
    • 実現すれば企業評価額は約750億ドルに到達する見込みです。
  • メンフィス「Colossus」データセンター拡張
    • 既に60億ドルを調達し評価額が500億ドルに倍増、さらなる拡張でGrok 3の訓練能力を強化。

公式発表ではさらに追加10万枚分のGPUを92日で増設した事実が初めて明かされました。

5-2. 競合他社への挑戦

  • OpenAI(ChatGPT/GPT-4)
    • マスク氏は「Grok 3はChatGPTを超える」と公言。推論力や自由度の高さで差別化か。
  • Anthropic(Claude)
    • 安全性と長大コンテキスト処理が強みのClaudeに対し、Grok 3も自己訂正や豊富な学習資源で対抗。
  • Google(Gemini)
    • Google検索やYouTubeに統合するGeminiと、SNS「X」と密接連携するGrok 3の直接対決。
  • その他(DeepSeek, Llama, Piなど)
    • 中国発のDeepSeek-V3のように少ないGPUで高性能を実現する動きもあり、Grok 3の「巨額リソース路線」が長期的に持続可能かは議論の余地あり。

下表は主要競合モデルとの比較ポイントをまとめたものです。

モデル 開発企業 強み / 特徴 弱み / 課題
Grok 3 xAI ・膨大なGPU時間を投じた大規模訓練・SNS連携のリアルタイム性・Unhinged Modeで自由度高い ・資金&リソース依存が大きい
ChatGPT(GPT-4) OpenAI ・汎用対話AIの事実上の標準・プラグインなどエコシステム豊富・安全性や安定性を重視 ・回答拒否が多め・過度の検閲
Claude Anthropic ・安全設計と長文処理に定評・長大コンテキスト対応 ・規模が最大手に比べ小さい
Gemini Google ・Google検索・YouTubeデータと統合・マルチモーダル、推論能力を強化 ・リリース前(評価が未知数)
DeepSeek DeepSeek ・少ないGPUでGPT-4級性能と話題・オープンソース路線 ・未検証箇所あり・国際利用制限

注:各モデルの情報は報道・リーク等による暫定的なものです。


6. 具体的なリリース形態:いつ、どこで使える?

ここではGrok3発表までのタイムラインをまとめます

  1. 正式発表・ライブデモ
    • 2025年2月18日 (火) 13
      (日本時間)に開催
    • Musk自らプレゼンする見通しで、試用版のデモンストレーションが行われる予定
  2. X(旧Twitter)との連携
    • 当初はXの有料会員向けに先行公開→短期間で全ユーザーに開放が濃厚
    • Grok 2でも同様のステップを踏んで無料化に移行した経緯あり
  3. 専用サイト / モバイルアプリ
    • 公式サイト「grok.com」が既に開設済み
    • iOSアプリ「Grok Beta」(現在Grok 2搭載)がアップデートでGrok 3対応化
    • Android版アプリは未発表だが、早期リリースの可能性大
  4. 開発者向けAPI
    • xAIが公開するAPIドキュメント(docs.x.ai)でGrok-2が既に利用可能
    • Grok 3へのアップデート後は、外部企業や開発者が自社サービスと連携しやすくなると期待される
  5. 無料 or 有料?
    • Grok 2は一時有料会員限定だったが最終的に無料化
    • Grok 3も「基本無料 + プレミアムユーザー向け特典」の形式が有力視される

【公式発表で追加確定】

  • Grok 3の先行アクセス開始日
    発表イベント後すぐ(2月18日未明~19日頃を想定)に「Premium Plus」ユーザーに向け先行解禁される見通し。
  • 「Super Grok」プランの存在
    より高度な機能・最新アップデートがいち早く利用できる専用サブスクリプションプラン。
  • 専用サイト / モバイルアプリ
    公式サイト grok.com は既にオープン。
    iOSアプリがアップデートによりGrok 3対応に。Android版も数週間以内に公開予定。
  • 開発者向けAPI
    数週間以内にGrok 3対応版を提供予定。外部企業や開発者との連携が促進される見込み。

7. 専門家の視点・業界の評価

業界ではGrok 3 がChatGPTやGeminiに対抗する新たなモデルとして期待しています。

  • 高まる期待と投資意欲
    • 「OpenAI・Googleにつぐ第3の極の登場」として注目度が高い
    • xAIの企業価値は急拡大中で、100億ドル追加調達の報道も信頼性あり
  • 慎重な見方
    • xAIの社内データだけで「ChatGPTを超える」と言うのは早計、第三者ベンチマークが必要という声
    • 莫大なGPUリソースを長期間確保し続けるコストが課題になる可能性
  • Grok 3のユーモア路線
    • 「ヒッチハイク・ギャラクシーガイド」へのオマージュが強く、クスッと笑えるジョークやミーム生成が得意
    • ビジネスや学術向けに特化しつつある他社モデルとは一線を画す「親しみやすさ」が差別化ポイント

【今回の発表後の新たな評価・論点】

  • 大規模クラスタの実稼働を実証
    10万枚+αのGPUを実際に回せるだけの電力インフラ・液冷システムが整っていると示され、スケールメリットの信頼度が上昇。
  • AIのユーモア路線
    「ヒッチハイク・ギャラクシーガイド」へのオマージュも引き続き言及され、ユーザーフレンドリーな作風がビジネス特化型AIとの明確な差別化ポイントに。

まとめ:Grok 3がもたらす新たな局面

他社モデルへの強力な挑戦状

正式発表により、Grok 3がAIME 2025での高得点Chapa ArenaのELOスコア1,400到達など具体的な成果を示したことで、ChatGPT(GPT-4)やGoogle Gemini、Anthropic ClaudeなどトップクラスのAIとの競合はますます熾烈になることが予想されます。
マスク氏やxAIチームは「Grok 3は既存モデルを凌駕する」と強気の姿勢を崩さず、数百万規模のGPU時間投入や高度な推論アルゴリズムを武器に、他社とは一線を画す大規模路線を明確に打ち出しました。

ユーザーに広がる選択肢

今回の発表では、単なるチャット機能を越えたDeep Searchマルチモーダル対応、フィルタを外すUnhinged Modeの存在などが改めて確認されました。さらにボイスアシスタント機能の追加など、利用シーンは格段に拡大。政治バイアス対策と多言語対応の強化が相まって、ビジネスから個人利用まで多様なユーザー層を取り込む可能性があります。

今後の焦点

  • 独立ベンチマークでの実力検証: AIMEなど社内テストのほかに、第三者の客観的評価がどこまでGrok 3の性能を裏付けるか。
  • 膨大なGPU投資の持続可能性: 10万枚超のGPUクラスタを短期間で構築したxAIのリソースが、長期的に維持・拡張可能か。
  • 「ゲームチェンジャー」か「過度の期待」か: 既存モデルを超える革新性を実際のユーザーが体感できるかどうかが鍵となるでしょう。

こうした要素を踏まえると、Grok 3の登場は2025年AI業界最大級のトピックであることに疑いはありません。マスク氏の“大胆な主張”が事実となるのか、ライブデモと今後のユーザー評価が大きな注目を集めています。

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